アートセンターサカモト 
栃木文化社 BIOS編集室

故・野添嘉久氏は、水俣病や足尾鉱毒事件と生涯を通じて向き合い、日本の近代化を問い続けました。その言葉は、時を経た今もなお、私たちの社会が抱える課題を鋭く映し出します。ここに、氏が生前に遺した文章を紹介します。

記事一覧

  • 随想・宿痾佳情⑧NEW

    ひょっとしたら今ごろ、億万長者になっていたかも知れない。何を隠そう、TV広告でやっているあの...

  • 随想・宿痾佳情⑦NEW

    高校時代の友人Sが、ガンに坤吟していると共通の友から知らせがあった。「奴にはガッツがない。...

  • 随想・宿痾佳情⑥

    現憲法を批判する人々は、第九条が現実無視の理想論に過ぎず、またわが国の民意を反映していないという。...

  • No.10

    随想・宿痾佳情⑤

    今の私にとっては到底許されない賛沢な旅をして来た。列車、船を乗り継いでまる四日がかりで那覇へ。...

  • No.9

    随想・宿痾佳情④

    知床の漁場。出漁にあたり、氷を4トンも積む。「魚は船にあげると暴れて熱を出す。恐怖のための発熱だ。...

  • No.8

    随想・宿痾佳情③

    ノルマを負わず、世俗の面白さ、楽しさを満喫しよう、という生き方を『超隠居』と称するらしい。「超」を...

  • No.7

    随想・宿痾佳情②

    大蔵省の岡光って前・事務次官、バレねェって思ってたんでしょうかね。倣慢ですねエ、ホントに。もっとも、...

  • No.6

    随想・宿痾佳情①

    晩秋の一夕、久方ぶりに妻の実家を訪れた。収穫も終わり、渺々と拡がる田園のそこかしこに散らばる平地林が、...

  • No.5

    「水俣」から「足尾」へ

    事務局から与えられた題は、「本協会の設立の経緯と東大自主講座の資料が入手できた経緯」です。しかし、...

  • No.4

    足尾は近代日本の「大博物館」

    私にとって、足尾町はたいへん興味をそそられる存在です。生まれた所でもなく、住んだこともありませんが、...

  • No.3

    長編記録映画『鉱毒悲歌』を語る②

    北海道で栃木神社の秋祭を撮影した後、「作る会」のスタッフは重大な難関に逢着しました。ひとつは、...

  • No.2

    長編記録映画『鉱毒悲歌』を語る①

    いくつかのマス・メディアにも紹介されて華々しく開講の運びとなられたこの田中正造大学の第二講に、私たちの映...

  • No.1

    序にかえて

    足尾(銅山)に関することならばなんでもつかんでみようという私たちの試みを自ら、巨象に挑むアリの姿に似て...